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熊本地震 「被災者向け住宅補修相談への参加」 と 「現地被災調査報告」
 この度、熊本市で被災者向けに行われている 住宅補修相談 に相談員として参加するために現地入りすることになりました。
 被災した、益城町の木山、宮園、惣領地区を中心に被災状況を見て廻りましたので、現地の状況をまとめたいと思います。
2016年6月22日 熊本空港に到着後、早速ロビーの壁にクラックが多数あり、未だ空港の被害箇所すら補修が遅れている様子が伺えます。
空港に着陸する寸前に、雲の切れ間から下を見ると何やら青い点々が目に付いた、これらはブルーシートを被った家の屋根である事が分かりました。
空港からは本来であればターミナルバスで熊本市街へ向かうのですが、あえてタクシーに乗り運転手にお願いして益城町経由で市街へ向かってもらうことにしました。 まず、益城町の木山・宮園地区の方から入り、道路から見える範囲を見渡しましたが、飛行機から見えたように青いブルーシートを被った多くの家々がありました。 運転手さんに道端で停めて待ってもらい、近くを歩くことにしましたが集落のあちこちで瓦が落ち、傾いている家を確認しました。
この辺は古い民家風の家が多く、屋根の重さに耐えられず強い揺れで損傷したり、崩壊してしまった家が大半のように思われます。
寺迫の交差点では電信柱が傾き、下を流れる河川の土手が壊れて重機での復旧工事が進められていましたが、多くの道路などは、所々にヒビが入ったり、盛り上がって段差がある所が散見されます。 運転手さんの話では、未だほとんどの道で補修がされていない状況で危ないと嘆いていました。
さすがに道路を塞いでいた瓦礫などは撤去されて通行は出来ますが、スピードを出して走ることは難しく、運行バスなども日常的に遅延しているようです。
木山城跡公園近くでも車を停めて、見て歩きました。 石積みやコンクリートの塀が瓦解していたり、塀の下の土がむき出し状態になっている家は、家そのものはさほど被害が無いように見えるものの、駐車場の床コンクリートに大きなヒビ割れが残っていました。
惣領地区に向う途中の団地では、比較的新しい家と古い家での損傷具合にも差は見られますが、大概の家の壁にヒビが入っていたり、玄関ドアがゆがんでいて出入禁止 (赤紙判定) となっている家が多いです。
東熊本病院の通りを進んで行くと、両側に並んでいるお店で、古い建物はゴチャゴチャに壊れており、跡片付けもなく放置されている状況が目に付きました。 震災から2カ月以上経ても、未だに手つかずで対応出来ない様子が分かります。
倒壊している家々の中にも、殆んど無傷と思われる家も何件かありました。 宣伝するつもりはないのですが、ユニット工法の某プレハブメーカーの家でした。 他にも幾つかプレハブ系の家でしっかり残っているものがあり、ここら辺のところでは流石と言わざろう得ません。
熊本市内は被害が少ないようですが、それでも熊本城が大分壊れたように、各所の幾つかで甚大な被害も発生しています。 私の宿泊したホテルでも、前面道路側の外装に損傷があり、窓が開かない状態で工事中となっていました。

宿泊先ホテル 外観


全体的に見て言えるのは、やはり古い瓦屋根の家に被害が多く、平屋や軽い屋根の家は倒壊を免れているものが多いと感じました。 しかし、比較的新しい家でも倒壊している家もありますが、こうした所は地盤が割れていたり、大きな揺れがあったような場所で、如何に丈夫な家でもこれだけの地震が来れば、倒壊することもあるということを痛感させられた思いです。
至る所に震災のツメ跡が残る現状を一刻も早く日常生活が出来る段階に戻してあげられる様にしてあげたいものです。
熊本市内にある 「熊本県建築住宅センター」 にて、被災者向けに行われている住宅補修相談会に相談員として、3日間参加してきました。
ある相談にこられた母娘親子は、一部損壊の判定を受けているが半壊以上の判定にならないと助成金なども支給受けられず、現在2次審査の申請中ということでした。 外観では軽微な損傷に見えても内部や屋根等の被害もあって半壊程度になってもおかしくないようです。
いづれにしろ補修するには建築士等の助言や補修計画をしっかり立てて進めるようになりますが、罹災証明の判定が明確にならないと先に進められない事が多い現実があります。 被災者の為に少しでも役立つような助言が出来ていれば幸いかと思います。

 TAS企画では、耐震住宅に関する診断から補強工事などについてご相談を受け賜っております。
 また、それらに関する補助金事業(長期優良住宅化リフォーム推進事業など)への応募申請のサポートから
 技術審査書類作成など、
トータルでのご支援を承りますのでご相談ください。
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